「愛知・中京」経営統合で名古屋も動く~東海地銀は3グループ化に収斂へ

日本経済新聞(2021年12月3日付)などによると、愛知銀行と中京銀行が、
2022年にも持ち株会社を設立し経営統合し、2024年には、傘下となる
愛知銀行と中京銀行が合併する予定だという。
また、大株主である三菱UFJ銀行は、中京銀行の保有株式を売却する見込みという。

<考察>

・愛知銀行と中京銀行の総資産は5.8兆円となり、名古屋銀行を抜き県内トップに。
 一方で、店舗や人員も膨れるため、経営統合成功には、リストラが大前提になる。
・名古屋銀行は「他行との経営統合、合併、提携は現状考えていない」
 (2021年6月)としている。
・しかし、2002年以降、名古屋銀行は、十六銀行、百五銀行とで3行合同の
 ビジネスマッチングを開催するなど、緩やかな連携関係にある。
・仮に、十六銀行、百五銀行、名古屋銀行が経営統合すれば、総資産19.5兆円となり
 全国でも地銀トップ3に入るメガ地銀が東海地方に誕生することになる。
・成長性あるものの激戦区でもある東海地方では、愛知+中京の動きが引き金となり、
 ①十六・百五・名古屋の3行連合、②大垣共立、③愛知+中京、④三十三による
 3~4グループに収斂していく可能性があろう。

(マリブジャパン 高橋克英)

「東海地方、地銀再編の前触れ」『地銀消滅』第3章3
「中京銀行「希望退職募集」の衝撃」『月刊FACTA』2021年8月号

(参考)東海3県の地銀7行の総資産・店舗数・従業員数(2021年3月)

※中京銀行に対しての出資比率(出所)カンパニーレポート、マリブジャパン

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